『神策軍碑(しんさくぐんひ)』は、柳公権が六十六歳の時に書いた晩年の最高傑作です。代表作『玄秘塔碑』に比べ、さらに筆力に厚みが増し、風格も円熟味を帯びているのが特徴です。洗練された「柳骨(りゅうこつ)」の中に、力強さと端正さが完璧に調和しており、唐代楷書の到達点の一つとされます。原本は早くに失われましたが、拓本を通じて今もなお楷書の極致として、書道学習者にとって最高峰の規範と仰がれています。