玄秘塔碑
『玄秘塔碑(げんぴとうひ)』は、唐代の書家、柳公権(りゅうこうけん)による楷書の最高傑作です。顔真卿の重厚さと欧陽詢の鋭さを融合させた「柳体」の頂点とされます。「柳骨(りゅうこつ)」と評される通り、骨格の際立つ鋭く力強い線と、緻密で厳格な構成美が最大の特徴です。その気品あふれる清勁な作風は、時代を超えて楷書の規範と仰がれ、書道学習において不可欠な名品として愛され続けています。
~千年の時を刻む名品、その歴史と不朽の筆跡を辿る~
『玄秘塔碑(げんぴとうひ)』は、唐代の書家、柳公権(りゅうこうけん)による楷書の最高傑作です。顔真卿の重厚さと欧陽詢の鋭さを融合させた「柳体」の頂点とされます。「柳骨(りゅうこつ)」と評される通り、骨格の際立つ鋭く力強い線と、緻密で厳格な構成美が最大の特徴です。その気品あふれる清勁な作風は、時代を超えて楷書の規範と仰がれ、書道学習において不可欠な名品として愛され続けています。
『神策軍碑(しんさくぐんひ)』は、柳公権が六十六歳の時に書いた晩年の最高傑作です。代表作『玄秘塔碑』に比べ、さらに筆力に厚みが増し、風格も円熟味を帯びているのが特徴です。洗練された「柳骨(りゅうこつ)」の中に、力強さと端正さが完璧に調和しており、唐代楷書の到達点の一つとされます。原本は早くに失われましたが、拓本を通じて今もなお楷書の極致として、書道学習者にとって最高峰の規範と仰がれています。
『魏謨先廟碑(ぎぼせんびょうひ)』は、柳公権が七十五歳の時に書いた晩年の代表作です。長年の研鑽を経て完成された「柳体」の粋が凝縮されており、洗練された風格を放っています。鋭い「柳骨」を保ちつつ、晩年特有の厚みと力強い落ち着きを兼ね備えているのが特徴です。厳格な構成と優雅な気品が調和した本作は、楷書の理想的な規範として高く評価され、柳体美学の到達点の一つとして今なお大切にされています。
柳公権が四十七歳の時に記した『金剛経』は、彼の書風の原点とも言える初期の傑作です。後に「柳体」として完成される、骨格の際立つ鋭い線と厳格な構成がすでに確立されています。敦煌で発見された唐代の肉筆(真跡)として世界的に有名で、石碑にはない繊細な筆運びを直接感じられるのが大きな魅力です。気品ある鋭利な美しさは、楷書の理想的な規範として、今もなお多くの学習者に親しまれています。
『苻璘碑(ふりんひ)』は、柳公権が六十一歳の頃に記した、成熟期の勢いを示す楷書の名作です。正式には「義成軍節度使苻璘碑」と呼ばれます。柳体特有の鋭利な筆致と、内側に力を凝縮させた厳格な構成が際立っており、後の『玄秘塔碑』へと繋がる様式美が遺憾なく発揮されています。力強い「柳骨」の中に優雅な気品が漂う本作は、唐代楷書の美学を体現する一品として、書道学習において重要な規範と仰がれています。